2026年ベトナムでのリモートチーム採用:EORか自社法人か、費用と規則

ベトナムは、いつのまにかアジアでリモートチームを組むのに最も魅力的な場所の一つになりました。人材の層が厚い。数十万人規模のソフトウェアエンジニアに加え、財務、デザイン、カスタマーオペレーションの人材も強い。若手専門職の英語力は上がり続け、雇用コストの総額はシンガポールやオーストラリアのごく一部にとどまります。外国企業から寄せられる質問は、もはや「なぜベトナムか」ではありません。「どうやって」です。記録上の雇用者か、自社法人か。2026年に私たちがこの判断をどう組み立てているかをご説明します。
ベトナムで人を使う三つの方法
- 業務委託(独立契約者)。速く、書類も軽い。そして規模が大きくなるほど最もリスクの高い選択肢です。ベトナムの労働当局と税務のルールは実態を見ます。固定の勤務時間、継続的で専属的な業務、管理者による指揮監督は、偽装雇用を指し示します。誤分類は社会保険の遡及納付、個人所得税の問題、労働紛争につながります。本当に独立した、プロジェクト単位の専門家であれば説明が立ちますが、中核チームの土台としては脆弱です。
- EOR(記録上の雇用者)。認可を受けた現地の雇用者がチームメンバーをベトナムの労働契約で雇用し、その役務を御社へ供給します。業務の指示は御社が行い、契約書、給与、個人所得税の源泉徴収、社会保険、法定福利はEORが担います。オンボーディングは通常、数か月ではなく数日です。
- 自社法人。100%外資の会社は、完全な統制、直接雇用、そして現地顧客へ請求できる基盤をもたらします。その代償は、設立にかかる期間(許認可を含めておおむね数か月)、継続的な会計、税務申告、監査、そして常駐の法定代表者です。
2026年に雇用が実際いくらかかるか
外国側の予算責任者は、総支給額と総コストの差を一様に過小評価します。総支給の上に、雇用主は社会保険、健康保険、雇用保険を負担し、上限を織り込んだ合計はおおむね給与基礎の21〜22%です。従業員は給与から源泉徴収される形でさらに約10.5%を負担します。そこに13か月目給与(市場ではほぼ普遍的な期待)、最低12労働日の年次有給、祝日、義務の年次健康診断が乗ります。2025年半ばに施行された改正社会保険法は適用範囲を広げ、算定基礎の考え方を組み替えましたので、古い表計算を使い回さず、給与代行事業者に現行の上限と料率をご確認ください。
2026年市場のおおまかなレンジはこうです。中堅のソフトウェアエンジニアで月額総支給おおよそ1,500〜3,000米ドル、シニアやリードはそれ以上。経験のある経理担当で800〜1,500米ドル程度、カスタマーサポートで500〜900米ドル程度。ホーチミン市とハノイは、ダナンや二線級都市より割高です。
EOR対自社法人:本当に効く比較
| 観点 | EOR | 自社法人 |
|---|---|---|
| 最初の採用まで | 数日から2週間 | 通常2〜4か月(まず許認可) |
| 初期費用 | 低い(従業員1人あたりのサービス料) | 設立費、資本金、オフィス、専門家費用 |
| 継続的な事務負担 | 御社側は最小限 | 会計、税務申告、年次監査、法定報告 |
| ベトナム顧客への請求 | 不可 | 可 |
| 雇用コンプライアンスのリスク | 主にEORが負担 | 御社が負担 |
| おおよその損益分岐規模 | 10〜15人程度までが有利 | 15〜20人超、または現地売上があるなら有利 |
| 外国人従業員の労働許可 | EORのスポンサーで可能だが制約あり | 自社法人がスポンサー |
損益分岐の数字は方向性であって教義ではありません。現地販売の計画がある5人のチームなら直ちに法人が正当化されることもあり、40人規模の純粋な開発拠点でも、現地事務をゼロにしたい会社ならEORに留まるのは合理的です。私たちが最もよく見て、たいていお勧めするのは順を追う形です。EORで始め、人員数と恒久性と現地の商業活動がそれを正当化する時点で自社法人へ移行し、勤続条件の連続性を保ったまま従業員を移す。
外資系雇用主が驚くコンプライアンスの要点
- 労働契約は形式が決まっています。所定様式の書面契約、試用期間の上限(多くの専門職で通常60日まで)、期間の定めに関するルールがすべて適用されます。随意雇用は存在せず、解雇には法定の事由と手続が必要です。
- 個人所得税は累進で、雇用主が源泉徴収します。居住者で5%から35%です。候補者に手取り額を約束すると高くつきかねません。必ず総額で交渉してください。
- 時間外労働には上限があり、割増が付きます。年間の時間外時間に法定上限があり、割増は時間帯に応じて150%以上です。納期の計画はそれを織り込んでください。
- リモートは規制の外という意味ではありません。在宅勤務者も労働法、保険、税務では通常の従業員です。機材、経費、情報セキュリティの規程は現地化すべきです。
- 個人データ保護が人事にも及びます。ベトナムの個人データ保護法は、海外の人事システムへの移転を含め従業員データを対象とします。採用フローには適法な同意と移転の文書が要ります。
採用の現実
ベトナムの採用は上位職ほど競争的です。腕のあるエンジニアは複数のオファーを受け、辞意表明後のカウンターオファーは日常茶飯事で、旧正月の賞与シーズン直後の数週間が市場で最も転職の活発な窓です。雇用主ブランドは効きます。候補者は外資系雇用主を丹念に調べ、給与と並んで安定性、学びの機会、明確なキャリアパスを重視します。13か月目給与は標準として、民間医療保険はよくある差別化要素として、そして現実的な予告期間(専門職では30〜45日が一般的)を織り込んで予算を組んでください。
私たちの判断の枠組み
業務委託は、本当に独立している人にだけ使ってください。スピードが要る、人員がおおむね15人未満、あるいはまだベトナムを検証している段階なら、EORを選んでください。ベトナムの顧客に対応する必要がある、複数の外国人従業員をスポンサーする必要がある、あるいはチーム規模が大きくなってEORの手数料が法人運営費を上回ったなら、自社法人を選んでください。そしてどちらの道を取るにせよ、雇用書類は最初から正しく作ってください。コンプライアンスに反した取り決めを解きほぐす費用は、きちんとやる費用よりはるかに高くつきます。
ベトナムでチームを組む準備はできていますか。当社のEORサービスが、ベトナム人スタッフの雇用、支払、労務管理をコンプライアンスに沿って行い、御社の準備が整った時点で自社法人へきれいに移行する道筋もご用意します。


